(14日、プロ野球 東京ヤクルトスワローズ9―0横浜DeNAベイスターズ)
忘れられない、忘れてはいけない日に待望の一発が出た。
前日に続いて2番に入った東京ヤクルトスワローズの村上宗隆が一回、スコアボードの左隅をかすめる今季第1号を放った。
開幕から54打席目。三冠王に輝いた一昨年の26打席目を大きく上回る、自身最も遅いアーチに「久々に打ててうれしかった。角度もしっかりついていましたし、打球速度も出ていた。打てない、打てないと騒がれて、そういうのも目に入っていましたし」と表情を変えずに話した。
二塁を回ったところでファンの声援に応えた。心境を問われて自ら切り出した。
「今日(4月14日)は熊本地震があった日。だいぶ前の話ですけれど、こうやって元気に野球ができる喜びと、ファンの皆さんへの感謝の気持ちを示しました」
地震があった8年前は熊本・九州学院高2年だった。2カ月ほど練習ができなかった。あの時を思えば、打撃不振に陥っても、野球に打ち込める日々があるだけで尊い。
開幕直後は重心の移動の小さ…